黒滝山
日付 2016年11月20日(日)
山域 西上州
メンバー 家族(妻、長女・5歳、長男・3歳)
山行形態 子連れ日帰り
アクセス
ルート (Map) 上底瀬駐車場 (9:04) - (9:43) 鷹ノ巣山 - (10:41) 観音岩 (11:21) - (12:20) 不動寺 (12:57) - (13:29) 上底瀬駐車場


娘が最近山に退屈しているため、岩場のある山に行くことにする。
息子では登ることが無理そうなので、何年後かに登ることを考えていたが、
息子は最近あまり歩かないため、キャリアで背負うこと前提で行くことにする。

上底瀬の駐車場に車を停める。標高550m。
山の反対側の不動寺からのルートを歩く人が多いため、こちらは人影が無い。

背後に岩山が見えている。西上州らしい景観だ。

駐車場のすぐ側に登山口がある。
人気がない薄暗い登山口で、一歩を踏み出す気がしない。

いきなりの急坂を登りきると谷筋の暗い登山道になる。
ガードレールを2次利用して作られた簡易な橋が架かっている。

ガードレールなので頑丈なはずだが、見た目が薄い板で怖いため慎重に渡る。

急坂にロープが現れる。初っ端から難しい登山道が続く。

しばらく登ると明るい尾根に出る。分岐点から寄り道して鷹ノ巣山方面に足を向ける。

次第に痩せ尾根になってくる。
両脇に木はあるが落っこちないように気を付けて歩く。

鷹巣ノ山の狭い山頂に到着する。標高767m。目の前は断崖だ。

崖の向こうに西上州の山々の展望が広がる。

狭い山頂なので、滞在は僅かで早々に引き返す。痩せ尾根を慎重に下る。

目の前に岩壁が見えてきた。この辺りはかなり岩がちな地形が続いている。

歩きにくい登山道が続く。急坂、痩せ尾根、岩場と気が抜けない。

多くの岩壁に囲まれた谷が眼下に広がっている。
この谷は九十九谷と呼ばれている。

鋭い岩尾根に出て来る。難易度が高いわけではないが極めて高度感がある。
戸隠山の蟻ノ戸渡りのようだ。

九十九谷を覗き込む。深い谷まで断崖が続いている。

眼下に登山口近くの集落が望める。岩がちな山々に囲まれた小さな集落だ。

まだまだ岩場は続く。娘はそれなりに楽しんで登っている。

こちらは重い荷物(息子)を背負っているため非常に歩きにくい。
何より体のバランスがとりにくい。

祠のある場所が分岐点になっている。ここから再び寄り道して観音岩に行ってみる。

観音岩に続く尾根道もかなりの痩せ尾根だ。

観音岩に到着する。小さな岩峰だ。
黒滝山とはこの辺りの山の総称で、黒滝山という名のピークは無い。
恐らくここが、本日の最高地点だ。

岩の上なので、遮るもののない素晴らしい展望が広がる。
妙義山の特徴的なギザギザの稜線が近くに見えている。

こちらは鹿岳と四ツ又山。2008年に登った懐かしい山だ。

眼下には不動寺が見えている。背後に2本の岩峰が突き立っている。

遠くに見える街は霧に覆われている。
本日は朝に関越道を走っているあいだ、ずっと霧に覆われていた。

かなり狭い岩峰だが、子供達は岩のくぼみにすっぽりと収まったため、
ここで昼食をとることにする。

しかし周囲は崖に囲まれているため、あまり落ち着かない。

岩峰の全景。子供達がうろうろすると嫌なので、昼食をとったら早めに出発することにする。

岩場に付けられたロープは枯れ木に結ばれている。大丈夫なのか、かなり不安になる。

岩場に付けられたステップを慎重に下る。

息子も少しは歩きたいようで、安全な場所は歩かせる。巨大な倒木を頑張って乗り越えている。

見晴台に到着。この岩に登らないとあまり展望は広がらない。

祠を乗り越えて岩の上に乗ってみる。高度感がありちょっと怖い。
360度の展望台だが、見えるものは観音岩とさほど変わらない。

狭いトラバース道。ここも歩きにくい。

怖そうな岩場が現れる。馬の背にだいぶ近づいてきた。

慎重に梯子を下る。

高い梯子で、それなりの高度感がある。

梯子は錆びて穴が開いている。大丈夫だろうか?
こんなところで梯子が壊れたら、まず助からない。

まだまだ岩場が続く。鎖をつかんでゆっくりと下る。

鉄梯子を架けた橋。さほど高度感は無いが、真下が見えるため結構怖い道だ。

本日のハイライト、馬の背に到着。
不動寺とセットで訪れる観光地だと思っていたが、思った以上に難しい。
観光客が来るような場所ではなさそうだ。

痩せた岩尾根の上を登って行く。両脇は鎖のため、一応安全は確保されている。

馬の背を越えると大きな道に出る。不動寺はすぐ近くなので寄って行くことにする。

不動寺に到着。長い歴史のある古寺だ。

鐘楼。鐘を突くと、ゴ~~~ンという重たい音が鳴り響く。

観音岩からも見えた岩峰2本が裏に聳え立っている。

黒滝山の大スギ。樹齢300年以上の大きな杉だ。

立派な山門が建っている。

山門の中には大きな木魚が吊るされている。こんな形の木魚は初めて見た。

側に置かれていた棒で叩いてみる。木魚の音が鳴り響く。
大きくて重い棒なので、持つのも結構大変だ。

この辺りは紅葉が非常にきれい。まさに今が紅葉の盛りだ。

不動堂に到着。これも立派な建物だ。

素晴らしい紅葉。山の上では紅葉はほとんど終わっていて、茶色一色だったが
気象条件の違いか、木の種類の違いか、ここの紅葉はきれいに色付いている。

龍神の滝。落差はあるが今の時期はほとんど水が流れていない。
あまり見応えの無い滝だ。

趣のある石橋。帰りはこの石橋を渡る。

大雄宝殿。かなり大きな寺で社殿がたくさんある。
この寺には宿坊もあり、宿泊することができる。
今は紅葉の季節なので、それなりに観光客が訪れている。

息子は奥にある階段を勝手にどんどん登って行く。

たどり着いたのは開山堂。境内の最奥部にあり、周囲は静まり返ってひっそりとしている。

開山堂の前には珍しい形の石灯篭が立っている。見事な彫刻だ。

階段を下る。古い階段で形が歪なので歩きにくい。

一通り見学したら、不動寺を後にして下山することにする。
恐らくこれで今年の紅葉は見納めだ。

尾根まで登り返したら、あとは半分車道のような広い道をだらだらと下って行く。

「疲れたー」と文句を言いながら歩いていた子供達だが、
岩の側にある木の階段を見つけたら急に元気になって登っている。
岩の割れ目に石像が祀られている。

後ろを見上げると馬の背の岩尾根が見える。両脇の鎖までよく見えている。
ついさっきまで、あそこを歩いていたのだ。

このまま車道のような道が集落まで続く。道が濡れていて少し滑りやすい。

駐車場から見えていた岩山が間近に見えてくる。この辺りは岩山だらけだ。

上底瀬の集落に下山する。静かでのどかな集落だ。
黒滝山は岩場が多く高度感もあり、面白い山だった。
娘も久しぶりに岩山を歩けて「楽しかった」と言っていた。
子供を歩かせるには怖い山だが、たまには岩山に行くのも良いかもしれない。


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