越後三山
日付 2008年8月8日(金) - 2008年8月10日(日)
山域 越後
メンバー 単独
山行形態 前夜発2泊3日無人小屋泊
アクセス 電車、バス
ルート (Map)
1日目:枝折峠頂上→小倉山→越後駒ヶ岳→中ノ岳避難小屋
2日目:中之岳避難小屋→中ノ岳往復→オカメノゾキ→八海山→女人堂
3日目:女人堂→霊泉小屋→八海山入口
1日目】【2日目】【3日目

2日目
11時間ほどぐっすり眠り目が覚める。
4:55 小屋から日の出を望む。前に見える尖った山は荒沢岳。

小屋からすぐ先にある中ノ岳に向かう。山頂まで5分ほど。

5:03 中ノ岳山頂到着。標高2085m。
越後三山の最高峰。

山頂からは360度の展望が広がっている。
燧ヶ岳、至仏山、遠くには日光白根山も見えている。

小屋がポツリと建っているのが見える。
山頂には誰もおらず非常に静かで、本当に深山という雰囲気を味わえる。

5:30 小屋を出発する。
正面には越後駒ヶ岳が聳えている。

目を左に転じると、これから向かう八海山が大きい。
本日の行程は「山と高原地図」によると12時間30分と、ずいぶん無茶な時間設定。
もっとも他のガイドブックによると同コースは6時間30分と、ほぼ半分の時間設定になっている…

登山道はだんだんとヤブが濃くなってくる。
あまり人が通らない登山道ということで、気にせず突き進んでいく。

途中で大きな沢と合流する。道を間違えたようだ。
沢の左斜面を強引に登って登山道に復帰しようとするがあえなく失敗…。引き返すことにする。

間違えた場所まで戻ってくる。1時間ほどのロス。
右のえぐれた沢が迷い込んだところ、左が正規の道。かなり紛らわしい…

左にある登山道のすぐ右に、迷い込んだ沢が見えている。
近くに登山道があるとは思っていたが、こんなに近くにあるとは…

目の前に御月山が見えてきた。

御月山との鞍部には小さな沢があって、水が得られる。
ここが本日最後の水場。3Lほどの水を補給する。

沢の近くにはハクサンコザクラが咲いている。

御月山に向かって草原の中につけられた登山道を登っていく。
日が昇り、気温はぐんぐん上昇している。

振り返ると、昨日歩いた越後駒ヶ岳から中ノ岳に通じる稜線が見えている。

7:30 御月山山頂到着。標高1821m。
遮るもののない大展望台。

目の前には霊峰・八海山が独立峰のごとく聳えている。
本当にここから稜線で繋がっているのか疑いたくなるほどだ。

ここから標高1200m程度のオカメノゾキまで、登山道は急降下していく。

エゾリンドウ。濃い青色でよく目立つ。

右手の谷は、どこを見ても急峻な斜面に囲まれている。

見上げると、三角形の頭を持つ特徴的なグシガハナが聳えている。

ヤマアジサイ。こんなに標高の高いところにもアジサイが咲いているとは…

中ノ岳を振り返ると、歩いてきた痩せ尾根が御月山まで続いている。

前方には、八海山が遥かな高みにある。
今日も昨日に匹敵するくらい暑い。そして今日も全く風がない。

「友よ 安らかに」と書かれたプレートがあった。日付はずいぶん古い。
傍に古い鎖の束が置かれていたので、鎖が切れて落下したのかもしれない。

岩場や砂地の急傾斜の道など、歩きにくい登山道が続く。
今日は何人かとすれ違う。

八海山の前衛峰・五竜岳に到着する。
ここから阿寺山を経由して下山するコースは通行止めになっている。
喉がからからで食べ物が喉を通らない。3Lの水では足りなかった。

八海山・入道岳をめざして最後の坂を登る。
一歩ごとに休憩しつつ、ゆっくりゆっくりと登っていく。

12:20 八海山最高峰・入道岳(丸ヶ岳)山頂到着。標高1778m。
中ノ岳から八海山の縦走路では、単独行者3名と2人組の、計5名とすれ違っただけだった。

向こうの方には八海山の八ツ峰が聳えている。
八海山に登る人は、ほとんどが八ツ峰までで、最高峰の入道岳まで来る人は少ない。
中ノ岳からだと入道岳は良く目立つが、やはり八海山の特徴といえばこの岩壁なのだろう。

正面には谷を挟んで越後駒ヶ岳が見えている。少し雲が出てきた。

休憩を取った後、八海山の八ツ峰に向う。
それにしても凄まじい岩壁。
小屋はこの向こうにあるので、これからここを越えないといけない。

八ツ峰の基部には注意書きの看板がある。
今は完全に体力消耗者に当てはまっている。

しかし、八ツ峰迂回ルートは7月末の大雨の影響で通行止めになっている。

残り少ない水を飲み、呼吸を整えて鎖場を登る。
ボロボロした岩に見えたが、案外ホールドはしっかりしていて登りやすい。

12:59 八海山・大日岳山頂到着。
狭い山頂には10名ほどの人がいて、結構賑わっている。

大日岳から下は垂直の壁が切れ落ちているので、遥か下の谷底までよく見える。

大日岳から先も八ツ峰のギザギザした岩尾根が続いている。
本当に八つの名前のついたピークがあるらしい。
途中で迂回路に合流する道があったが、無視して八ツ峰コースを進む。

上の方に登っている人が見える。一つ一つの岩峰は結構大きい。
ここまで来ると梯子などもあり難しくはないが、坂が急なので体力的に疲れる。

地蔵岳に到着。八ツ峰最後のピーク。
地蔵に着せられている服はあまり似合っていない…

地蔵岳の先から、ついに小屋を望む。あとわずかだ。

ひょろりとした変な岩が突き立っている。
妙義山を思い出す不思議な地形だ。

13:50 千本檜小屋到着。
その裏に八海山避難小屋もあるが、1人1000円と書かれている。
40分ほど歩いた先にも避難小屋があるので、そちらに向かうことにする。

小屋ではビール、ジュース類は売っているのに、水は置いていない。
下にある水場に行ってみるが、たまり水で相当に汚そう…
さすがにこの水を飲むほど水には困っていない。

八ツ峰コースの案内図。迂回路の一部に×印がつけられている。

時間がまだ早いので、千本檜小屋で1時間ほど休憩&昼寝。
15時ごろ小屋を出発する。

登山道には所々に鎖が設けられている。
たいした傾斜ではないので普通に歩けるが、修験者のために付けられたのだろう。

15:57 女人堂到着。標高1350m。
昔は女性はここまでしか登ることを許されなかったそうだ。

中には神様が祀られている。今日の宿泊者は一人だけだった。
トイレは屋内にあり、水洗ではないので近づくと少々臭う。
雨や雪のときは便利なのだが、トイレのドアは外にある方がありがたい。

近くの沢で水を補給する。
夕食をとって外に出ると、もうすでに日は沈んでいた。

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