日付 | 2009年8月7日(金) - 2009年8月9日(日) | ||||||
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山域 | 北アルプス | ||||||
メンバー | 単独 | ||||||
山行形態 | 前夜発2泊3日小屋泊 | ||||||
アクセス | 電車、バス | ||||||
ルート (Map) |
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1日目
6:12 中の湯バス停到着。標高1330m。
バスからの景色では曇り空が広がっていたが、中の湯についた瞬間に大雨。
平地と山の天気の違いを痛感する。
カッパを着るなど準備に20分ほど費やし、重たい気持ちで出発する。
中の湯ルートを登る予定だったが、登山道入口を見つけられなかった。
雨の中捜すのも億劫なので、そのまま進んで新中の湯ルートを登ることにする。
7:13 車道を歩くこと40分ほどで焼岳登山道入口に到着する。
山の中に入ると木々の葉が雨を受け止めてくれるので、幾分か楽になる。
道端にイワオトギリの花が咲いている。
目の前に荒々しい沢が現れる。いかにも火山らしい地形だ。
眼下には少し視界が広がっているが、アルプスらしい景観は皆無だ。
シラタマノキの花だろうか、目立たない白い花が咲いている。
ウラジロタデ。こちらもあまり目立つ花ではない。
山頂近くになると植物の姿はなくなり、瓦礫の山と化す。
風があまりないのがありがたい。
溶岩ドームが聳える脇を歩いていく。硫黄の臭いが漂っている。
山頂直下の噴気孔は硫黄で黄色く染まっている。
9:28 焼岳山頂到着。標高2393m。
焼岳の最高地点は別の場所にあるが、現在立ち入り禁止だ。
山頂付近の展望。火山らしい風景は広がるが遠望は利かない。
焼岳を後にし、焼岳小屋方面に向かう。
途中には平地が広がっていて庭園のようなところもある。
ミヤマアキノキリンソウ。割合どこででも見られる花だ。
アザミの花もたくさん咲いている。
ハクサンオミナエシ。黄色くて小さな花を無数に付ける。
この辺りはお花畑の他に美しい苔も広がっていて、なかなか良い場所だ。
程なくして焼岳展望台に到着する。
ここから焼岳の姿がきれいに望めるらしいが、今日の天候では無理だ。
眼下に焼岳小屋が見えてくる。
10:34 焼岳小屋到着。
小屋の前は大きな水たまりができている。
ここから先、焼岳小屋から西穂山荘間は歩く人が少ない。
登山道の刈払いは行われているが、かなり荒っぽい。
右手にひっそりと佇む池が見える。
険しい北アルプスの主稜線付近に池があるとは思わなかった。
雨は止むことなく降り続いている。道は半ば沢の様になっている。
登山靴に浸水せずに足が濡れないのはありがたい。
グンナイフウロ。もう花は終わりかけだ。
周囲はオタカラコウやマルバダケブキなどの大きな花が咲いている。
12:59 西穂山荘到着。標高2365m。
ここはロープウェイで簡単に訪れることができるので人は多い。
かなり昔にここを訪れたことがあるが、周囲の景観は記憶とずいぶん違っていた。
小屋付近にはトリカブトを始め、様々な花が咲いている。
小屋で夕食をとった後、外に出てみると、なんと雲が晴れて焼岳が見えている。
小屋の正面に見えるのは霞沢岳だ。
なかなか格好いい形をしている山だが、多くの登山者にはなじみの薄い山だ。
ましてや手前に見えている六百山を知っている人はほとんどいないだろう。
展望が広がっていると知って多くの人が小屋から外に出てくる。
あれだけ雨が続いた後だけに、この展望は本当にありがたい。
小屋の裏側は、笠ヶ岳が一際目立っている。
南方、遠くの方に見えているのは乗鞍岳だ。乗鞍岳だけは少し雲に隠れている。
目の前の丸山に邪魔され、穂高方面の展望は残念ながら開けない。
西の方に夕日が沈む。
夕日に照らされて霞沢岳がきれいに光っている。
遠くのほうまで雲海が広がっている。明日も晴れるといいのだが…
今日は金曜ということもあり小屋はさほど混雑していなかった。
乾燥室もあり、特に天候の悪い日は小屋の快適さを実感する。