スペイン
日付 2008年9月27日(土) - 2008年10月5日(日)
メンバー 単独
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4日目
朝、目が覚めて時計を見るとなんと時刻は8:53。
今日は9:30の電車に乗ってトレドを発つ予定。
大慌てで仕度をして宿を飛び出す。

トレド市街から東方の外れにあるトレド駅まで
太陽に向かって全力ダッシュ。

途中、携帯の充電器を宿に忘れたことを奇跡的に思い出して
取りに戻るなどかなりバタバタしたが、列車出発5分前に無事トレド駅に到着。
本当はトレドでゆっくり朝食をとってからと考えていたのだが…

無事にマドリードに戻った後は、次なる目的地であるセゴビアに向かう。
ちょうどよい時間に電車がなかったためバスを使うことにする。

セゴビアまではバスで1時間半ほど。
車窓からは山がたくさん見える。
スペインは思ったよりも山がちな地形だ。

無事セゴビアに到着。
ここも田舎町だが、トレドよりも発展しているように見える。

少し歩くと旧市街が見えてくる。

旧市街を取り囲む大きな城壁。
この町も中世の町並みがよく残っている。

町の中心部にあるマヨール広場に到着。
意外に人影は少ない。

広場に面してセゴビアの大きなカテドラルが聳えている。

マヨール広場近くの宿を確保する。
この宿も雑居ビルの中に入っているのだが、内装はずいぶん可愛らしい。

宿に荷物を置いて、セゴビアのシンボルであるアルカサルに向かう。
この町も坂が多く、路地は狭い。そしてその中を容赦なく車が走ってくる。

15分ほど歩いて、アルカサルの入口に到着。
町の中心部からは少し離れているが、この辺りは観光客が多い。

アルカサルの正面。大きくて威圧感がある。

深い堀に架かる橋が、この城の唯一の入口だ。

城の中に入ると中世の騎士の像が展示されている。

君主の住んでいた城なので、王座の間や王の寝室などがある。

内部はそれなりに装飾されている。
日本の城の内装は飾りっ気一つ無いのに対し
ヨーロッパの城は外見も内装も美しく造られている。

窓の外には、荒涼とした景色が広がっている。

礼拝堂。このような部屋が存在するのは、いかにもキリスト教国らしい。

建物の外に出る。入口とは反対側の、城の先端部分だ。

城は非常に大きく、思わず見上げてしまう。

再び建物の中に入る。武器の展示室では
槍、剣、ボーガン、大砲など中世の武器が多数展示されている。

壁にはところどころに敵を攻撃するための穴が開けられている。
この辺りの構造は日本の城とよく似ている。

城の入口付近に聳えていた塔に登ってみる。
上に通じる通路は狭い螺旋階段になっている。

塔の上部に辿り着く。かなりの高台なので展望は非常によい。

セゴビア旧市街が一望のもと。
鐘楼が高く聳えるカテドラルがひときわ目立っている。

小さなセゴビア市街を除くと、あとは大平原が広がるのみ。
日本では北海道以外にこのような風景は見られない。

真下を覗き込むと相当の高度がある。
この城自体が深く切れ落ちた崖の上に建てられている。

この文化遺産にもあちこちに落書きの跡がある。
日本人がイタリアの聖堂に落書きをして厳罰処分を受けたことに対しても
現地では驚きをもって報道されたらしい。そもそも文化が違うのだろう。

アルカサルを出て、町外れにポツリとあるラ・ベラ・クルス教会に行ってみる。
12角形の教会で、このような形の教会は珍しいそうだ。
1.75ユーロと書かれていたが、タダで中に入れてくれた。

セゴビア市街に戻る途中、見上げると頭上にアルカサルが見える。
この美しい城はディズニー映画「白雪姫」に出てくる城のモデルになったらしい。

市街地も高台に築かれている。セゴビアもなかなかの城郭都市だ。
何故日本には都市全体が防衛機能を持った、このような城郭都市があまりなかったのか不思議だ。

旧市街の入口には巨大な城門が築かれている。

町の中ではところどころで工事が行われている。
ただでさえわかりにくい路地なのに、封鎖されている箇所があると
目的地に辿り着くのも大変だ。

セゴビアの玄関口、アソゲホ広場に到着。
セゴビアのシンボルといえば、カテドラルとアルカサルと
もう1つ忘れてはならないのが、このローマ水道橋。

柱の1本1本はそこそこ太い。
1世紀頃に築かれたもので、1884年までは水道として実際に使われていた。

高台に上って見下ろしてみる。
結構危うそうな積み方に見えるが、これで2000年間崩れることはなかった。
石と石の間は特に接合材などを使用せず、ただ積まれているだけらしい。

アーチの数は167個で、総延長は728m。
ローマ人はあちこちに水道橋を作ったが、
ここまで完璧な状態で残っている水道橋は珍しい。

水道橋の下流側の端は、住宅街の中に消えている。

水道橋がどこまで続いているのか、追ってみる事にする。
街の路地の中を水道橋が貫いている。
道は上り坂なので、相対的に橋の高さは低くなってくる。

アーチがだんだん小さくなり、ここが最後のアーチになっている。

その先は壁になっている。
途中で水の中のゴミを取るための浄水施設が設けられている。

浄水施設の内部。中には入れないが窓が付いていて覗き込める。
深い溝に一旦水をためて、ゴミを底に沈めたようだ。

そして、ついに水道橋の上流側の端に到達する。
ローマ時代にどこから水を取っていたのか、その取水口まで行ってみたかったのだが、
この先、水道橋の痕跡はなかった。

水を流すための小さな溝。
この上を、水道橋が最も高くなっているところまで歩いてみたくなる。
(多分、見つかったら怒られるだろうけど)

セゴビア市街から離れたところにある丘に行ってみることにする。

この場所はなかなかの展望台。
セゴビアの町とローマ水道橋、そして背後には山が見えている。
山の標高はよく分からないが、観光写真を見ると冬は雪に覆われるようだ。

ここから一番目立つ建物は、やはりカテドラル。
アルカサルは遠くてよく見えなかった。

地面には葉も茎もない不思議な花がたくさん咲いている。
引っぱってみるとそこそこ抵抗があるので、根は張っているようだ。

アルカサルの展望を求めて農道を彷徨い歩く。
この辺りは全て人の手が入っているので、おそらく畑なのだが
特に何も植えられてはいない。刈り入れ後なのだろうか?

大平原の中にポツリとアルカサルが見えている。
もっと近くに行ける道があるはずなのだが…
日も暮れてきたので引き返すことにする。

町に戻ってくると、ちょうど夕暮れ時で
ローマ水道橋が夕日に照らされていた。

暗くなると、観光名所はきれいにライトアップされる。

アルカサルもライトアップされていたが、
この辺りは人影が少なく少々不気味だ。

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