タイ
日付 2008年4月29日(火) - 2008年5月5日(月)
メンバー 単独
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4日目
朝5時ごろ目が覚める。今どの辺りを走っているのか検討もつかない。
辺りは真っ暗で光一つ見えない。
しばらく走ると少しずつ空が明るくなってきた。

終着駅、チェンマイ駅に到着。
ついに北の都・チェンマイにやってきた。

チェンマイ駅の外に出る。日差しはきつくないがやっぱり暑い。

声をかけてきたソンテオ(乗合タクシーのようなもの)に乗る。
短い旅行の中で2度も夜行列車に乗るのは嫌なので、バンコクへは飛行機で帰る事にする。
まずはチケットの情報を入手するために、TAT(タイ国政府観光庁)へ行く。

ソンテオの中は向かい合わせにシートが置かれている。
目的地に着くと運転手が前から合図してくれる。

チェンマイのTATに到着。よくよく見ると、まだ朝早いので閉まっている。
たまたま隣に旅行会社があったので、そこで飛行機のチケットを手配。
中々感じの良い店員で、チケットを用意しておくので明日以降に取りに来るようにとのことだった。

チェンマイの東にはピン川が流れている。
この川はチャオプラヤー川の支流で、水はバンコクまで流れていく。

チェンマイをゆっくり観光したいのだが、今回はどうしても行っておきたい所がある。
チェンマイのはるか北方にあるメーサーイという町である。
メーサーイに旅立つために、チェンマイのバスターミナルにやって来る。

バスターミナルは多くの人であふれている。
メーサーイ行のバスチケットを手に入れるが、出発時刻は13時。
これではメーサーイ到着がずいぶん遅くなってしまう。

とりあえず13時まではチェンマイ観光をすることにする。
トゥクトゥクに乗って市街地に向かう。

まずは、チェンマイで最も古い寺院、ワット・チェン・マンに行く。
寺の歴史は古いが建物自体は結構新しい。

礼拝堂内部は広々としている。
タイの寺院は、外側も内側も金色を基調としていて、きれいに装飾されている。

礼拝堂より少し小さめだが、こちらが本堂。

本堂の中は礼拝堂とあまり変わらない。
こちらは側面に壁画が描かれている。

礼拝堂の裏には金色に光る仏塔がある。

仏塔は15頭の象に囲まれている。
タイでは象は昔から神聖視されていた。

ワット・チェン・マンを出て次の寺院に向かう。
チェンマイの街からは、バンコクやアユタヤの街からは見えなかった山が見える。
この街は京都と同じように、山に囲まれた場所に建設されている。

チェンマイに来てから乗り物に乗ってばかりだったので、歩いてワット・プラ・シンへ行く。

ここはチェンマイで最も格式が高い寺院。敷地も相当に広い。

まず目に付くのが大きな礼拝堂。
タイの寺院はどこも入場料が要らない。
あくまで観光地ではなく、お参りするための施設ということなのだろう。

建物入口の階段の両脇にあるのはナーガの像。
後ろにいる生物が噛み付いているのかと思っていたが、
後で調べてみると、口から吐き出しているのだそうだ。

ここの仏像は結構大きい。
目をぎょろっと見開いている。

礼拝堂の横には鐘が置かれている。
小さいので、日本の寺の鐘ほど重くて低い音は出ない。

チェンマイにある寺院の建物はどこもよく似た形をしている。
この街はラーンナー王朝の首都だったが、スコータイ・アユタヤと続く南部の王朝とは歴史が異なる。
そのため、タイ南部と文化は異なり、建築様式にも違いが見られる。
ラーンナー王朝が南部タイに併合され、タイが今の形になったのは20世紀に入ってからである。

この寺にも大きなストゥーパがある。
申し訳程度に壁から象が頭を出している。

広い寺院の奥の方にライカム礼拝堂がある。
前の大きな建物に隠れて見過ごしてしまいそうだ。

建物の入口は金色の細かい装飾が施されている。

中にはプラ・シン仏が納められている。
この仏像の名が寺の名の由来になった。

ワット・プラ・シンでは子供の僧をたくさん見かける。

やたら背の高い建物も建っている。鐘楼だろうか?
階段は途中で途切れていて登れない。

タイの寺院には必ずトイレがある。
僧が住んでいるのであるのは当然だが、参拝者も利用できるようにされている。
タイのトイレは基本的に紙が無く、水で洗うようになっている。

ワット・プラ・シンを後にする。
チェンマイはソンテオの数が非常に多く、あちこちで目にする。
逆に普通のメータータクシーは全く走っていない。

次なる目的地に向かう途中、少し趣の違う寺を見かける。
形はよく似ているが、他の寺みたいにぴかぴか光っていない。

建物内部も比較的地味な飾りつけ。
この寺は特にガイドブックには載っていなかったが、他にも市街に小さな寺は無数にある。

少し歩くと、ワット・チェディ・ルアンに到着した。
1468年~1548年までエメラルド仏が安置されていた寺として名高い。

正面の建物は全面改装中で中に入れなかった。残念。

この寺には他を圧倒する巨大な仏塔チェディ・ルアンが聳えている。
1545年の地震で壊れてしまったらしい。

この寺にもナーガの像がある。ナーガの像はどこの寺でも見られる。

タイの国花ゴールデンシャワーが植えられている。

簡易な建物に仏像が安置されている。
改装中の建物に代わってお参りできるように用意されているのだろうか?

食堂で昼食をとる。ここは英語のメニューが無かったが、
適当に指差せば食べ物は出てきた。何とかなるもんだ。

チェンマイ市内の観光案内地図。四角く堀に囲まれているところがチェンマイ旧市街。
東に流れているのがピン川。
電車の駅やバスターミナルはピン川よりもさらに東側にある…

チェンマイ旧市街から少し離れたところにあるワット・スアン・ドークへ行く。

まず目に付くのが巨大な菩提樹。思わず見上げてしまう。

木の根元には小さな仏像が祀られている。

木が巨大なら本堂も巨大。タイ最大級の大きさの本堂がどっしりと横たわっている。

本堂内部は非常に開放感がある。
チェンマイの寺は皆窓が開いていて開放感があるが、この寺は柱のみで壁すらない。
本堂内は涼しく、非常に静かで居心地がよい。

犬は本堂の上まで上がりこんで昼寝をしている。

大きな本堂には大きな仏像が安置されている。
座っている仏像と立っている仏像が背中合わせに配置されている。

下の方には小さな仏像の他におじいさんの像が祀られている。
昔の僧だろうか?かなりリアルに造られている。

この寺にはチェンマイ朝王族の墓がある。たくさんのチェディが林立している。

ワット・スアン・ドークがあまりに素晴らしかったので、じっくり見学していると時間が…
大急ぎでソンテオを捕まえバスターミナルに向かう。
ソンテオではチェンマイ大学に留学しているという日本人女性と出会った。

12:56 発車4分前にバスターミナルに着き、バスに駆け込む。危なかった…
ここからメーサーイまで5時間のドライブである。

しばらく走るとトイレ休憩でストップする。
途中警察の検問があり、全員の身分証明書を確認していた。
おそらく不法入国の取り締りだろう。

バスはさらに北に向けて走り続ける。
こんな北方の僻地に来ても道はよく整備されている。

バスはひときわ大きな街で停車する。
ここで乗ってきて隣に座ったおっさんに「チェンラーイ?」と聞くと「Yes」と返ってきた。
チェンラーイは、かつて都が置かれたこともある、北タイ屈指の大都市である。

バスは無事メーサーイのバスターミナルに到着。
バスで同乗していた日本人、ドイツ人と3人でソンテオに乗り換え市街地に向かう。
料金は3人で80B!割り切れない…

同乗の日本人は九州から来ているとのこと、ドイツ人は6週間日本旅行をしたことがあると言っていた。
彼らと別れバンブー・ハウスというゲストハウスに部屋をとる。
エアコンはないが1泊200Bとまあまあ安い。

夕食もまだとってないので少しメーサーイの町をぶらつく。

タイ最北端の碑。ついにここまでやって来た。

暗くてよく見えないが、ここから先はミャンマーのはずだ。
生まれて初めて国境を見る。

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