日付	2010年7月4日（日） - 2010年7月11日（日）
メンバー	単独

4日目
朝早く起床して、シャドウ・レイクに行ってみる。朝陽を浴びるマウント・ボールが美しい。
欧米人は朝の美しい景色を見る習慣が無いのか、テントもロッジも寝静まっていた。

湖畔で朝食をとったらキャンプ場まで戻って出発の準備。
ロッジの前は美しい風景が広がっている。今朝も快晴だ。

シャドウ・レイクから流れ出す川に掛かる橋を渡る。
今日はこの橋を渡って14.4kmのウィスリング・バレー・トレイルを歩く予定だ。

もうすっかり日が昇り、マウント・ボールは白く輝いている。
それにしても、Mt.Ballとは変な名前の山だ。

始めは静かな樹林帯の中を歩いていく。

道は所々ぬかるんでいて歩きにくい。

振り返ると美しい山が見える。
カナディアンロッキーにある典型的な岩山ではなく、日本の火山のような形だ。

前方に見えるのは典型的な岩山。ハイダック・ピーク北西稜線だ。

トレイルはしばらく小川の側を通っている。水の音が心地よい。

ウェスタン・スプリング・ビューティ。
大層な名前の花だが、ピンクのラインは確かに美しい。

ウェスタン・アネモネ。大柄な花。
日本でいうと、ハクサンイチゲが一番近いだろうか。

地面に不気味な塊を発見。キノコのようだ。

こちらのキノコも不思議な形をしている。

前方に美しい湖が見えてくる。ハイダック・レイクだ。

湖の側には岩壁が聳え立っている。大きすぎて写真には入りきらない。

足元には白と黄色の花々が咲き乱れている。
まるで天国のような場所だが、それは虫にとっても同じ事。凄まじい数の虫が飛んでいる。

湖畔を歩く5分ばかしの間、手をワイパーのように動かしながら歩いていく。
一掻きで5匹は手に虫が当たる。
足早に湖を通り過ぎ、服に付いた虫たちを払い落とし、ようやく一息。
これほどの虫の数は、御神楽岳に登ったとき以来だ。

トレイルに傾斜が出てきて、それを登っていくと雪が現れだす。
踏跡が見えなくなって分かりにくいが、目の前の峠めざして歩けばよい。

雪の上はなぜか赤い色の部分がある。

振り返ると、ボール・レンジの山々が連なる。左のピークがマウント・ボールだ。

峠に到着し、反対側の景色が広がる。
日が差していないこともあり、なんとも冴えない景色だ。

足元にはグレイシャー・リリーの大群落が広がっている。
鮮やかな黄色の花で、花の形はカタクリそっくりだ。葉はだいぶ違う。

ホワイト・マウンテン・ヘザー。イワヒゲの仲間。

峠を下りエジプト・レイクに到着。静寂が支配する深い緑色の湖だ。

エジプト・レイクという謎の名前は、側にあるこの山がピラミッドに似ているからだろうか？

エジプト・レイク・キャンプ場に到着。サイト数は15と大きなキャンプ場だ。
水着を着て寝ている欧米人がいるので、蚊はいないのだろう。

キャンプ場の側には小屋もある。
無人小屋だが、ここを利用するにもおそらく事前に許可が必要だ。

ここのキャンプ場は明るく開けていて気持ちが良い。
良い場所はロッジに取られていて、陰気な雰囲気が漂っていた
シャドウ・レイク・キャンプ場とは対照的だ。

周辺ではリスが行ったり来たりしている。巣穴から出たり入ったりで忙しい。

キャンプ場の側には必ずといっていいほど近くに水場がある。
日本の登山道と違って、カナダのハイキングコースは谷筋につけられているので
当然と言えば当然だが。

時刻はまだ4時なので、近くにある湖を見に行くことにする。地図を見ると片道3.5kmほどだ。
最初の湖はファラオ・レイク。岩壁に取り囲まれた美しい湖だ。

その先にあるのは、ブラック・ロック・レイク。先ほどの湖と何もかもがよく似ている。

さらにその先のスフィンクス・レイクに向かったのだが、
大きなカラマツに出会ったところで踏跡が消えてしまった。
地図で見ると先の2つの湖よりかなり小さいのだが、名前が名前だけに気になっていた。
持っている地図は10万分の一、迷っても嫌なのでおとなしく引き返すことにする。

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